①ベートーヴェン:交響曲第1番
②モーツァルト:交響曲第33番

指揮:エフゲニー・ムラヴィンスキー
レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1982年1月①、1983年12月②

ムラヴィンスキーの名盤として名高いものとして、ベートーヴェンの交響曲第4番とモーツァルトの交響曲第39番がありますが、それらを聴いて「もっとベートーヴェンを聴きたい、もっとモーツァルトを聴きたい」と思われた方にぴったりのディスクです。ベートーヴェンの第1番は、造形は古典主義的ながら響きはロマン派的、ベートーヴェンの強靭な意志力を秘めた格調高い演奏です。モーツァルトの33番は活力に富みながら、巨匠的な雰囲気の漂う名演です。ムラヴィンスキー晩年の名演が鮮明なデジタル録音で残されたからには聴かない手はないでしょう。

正直言って、ムラヴィンスキーの録音でデジタル録音が存在するとは思わなかった。この盤のベートーヴェン「第1番」とモーツァルト「第33番」がそれで、晩年のものとはいえより鮮明な音でムラヴィンスキーの音楽が楽しめるのは大きな喜びだ。

ムラヴィンスキーのベートーヴェンは、これまで、正当な評価を受けて来なかった。ムラヴィンスキーのベートーヴェンには、交響曲第1番、第3番～第7番の6曲の録音があります。できれば片っ端から聴いて頂きたい。音楽は、言葉で論じるより、とにかく聴いて感じる物なのだから。このベートーヴェンの交響曲第１番は、ムラヴィンスキーが愛した作品である。ムラヴィンスキーの音楽には虚飾が全く無いが、彼のそうした性格が、ベートーヴェンの若き日のこの作品といかに合って居る事か。ムラヴィンスキーのベートーヴェンに、先ずは、このＣＤから入ってみてはいかがだろうか？モーツァルトの交響曲第33番ももちろん名演。悠然とした構えの中から、一種言いようのない香りを持った繊細な響きが次々と紡ぎだされてゆく。巨匠が最晩年に辿り着いた、全く類例のない独自の世界。この第33番は、ムラヴィンスキーもカルロス・クライバーも好んで指揮をした曲。2人の巨匠を惹き付ける魅力のある名曲です。

国内盤、帯無し、盤面傷無し

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